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大六天神社│四街道市吉岡

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四街道市吉岡の大六天神社の概要

大六天神社は、創建年・祭神ともに不詳、四街道市吉岡に鎮座する神社です。

立派な鳥居と社殿がある神社ですが、『千葉県神社名鑑』『千葉県印旛郡誌』等に記載なし、境内説明書もないため、詳細が一切不明です。

後述の参考資料『屋根裏のお札に見る信仰』に、「皇産霊神社」の文字が見えますが、判然としません。「大六天」(第六天)の神様については、何度調べても分かりづらく、当社の理解のヒントに繋がりません。

一方、神社奥の低地にある「大六天清水」に関しては、関連資料をいくつか見つけることができました。

大六天清水

海難や災厄を祓う「大六天の奇霊」として信仰され、この清水で飲食をしたり風呂に入ったり、泊っていく人もいたそうです。

浦安の漁師が浦安一心講として大勢で参詣するなど、往昔は賑わっていたようです。ちなみに、社殿内部に、浦安一心講の奉納した幕が掛かっています。現在も、この風習が続けられているのかもしれません。

現在は、昼なお暗く、ややもすると危険な雰囲気が漂っているため、軽い気持ちで見学に訪れるのは控えたほうが無難です。真昼間の明るいうちに、大勢で参拝に来るのをお勧めします。

創建・祭神に関する参考情報

『印旛沼開発史 第2部』 抜粋

P514

4 吉岡の「子や泉」

旧旭村の吉岡には、子や泉というのがある。この「子や泉」について、印旛郡誌によると次の通りである(中略)
吉岡には、このほか、「大六天清水」のあることも、印旛郡誌は伝えている。
吉岡区長堀にある、二坪ばかりの池なり。明治十年の夏、大六天の奇霊ありとて、詣客、踵を接し、参籠の患者百人以上を算し、東都附近辺の人士、並に東葛飾郡浦安村の漁人等の掲仰の、最深きものなりき一葉松ありて茂る」。同じく、旭小学校の記念誌は、この点を次のようにつぎ足している。(そこには風呂場も設けられていた。その風呂水を飲むと、なお効くと。)
「この神社の裏は低地なり、そこは清水が海き出て、尽くることなく泉となっている。この水を飲むと、無病息災とも、また、ここでこの水で風呂をわかし、榊の葉を入れたのに入ると、長命になるという」と。

『屋根裏のお札に見る信仰』PDF-1 抜粋

⑨吉岡大六天神社(別表No.243)

四街道市吉岡に所在。海難や災厄を祓う神として信仰され、特に浦安の一心講が毎年7月5日に大勢で参詣し、地元の当番の世話により神社裏手の湧き水を使って飲食をしたり、ご神木の葉を入れた風呂に入り、泊まって行く人もあったという。境内の「石阪敷石寄附名表」は明治31年の建立だが、千葉市北西部から佐倉市南部にわたる地域の人々の名が刻まれ、なかには浅草区永住町や栃木県栃木町の地名も見える。

『屋根裏のお札に見る信仰』PDF-2 抜粋

記載文・像容等
奉皇産霊神社家内安全大護摩札 吉岡山大六天

『千葉県印旛郡誌 前篇』 抜粋

P407

(三)大六天清水

吉岡區長堀にある二坪許の池なり明治十年の交大六天の奇霊ありとて詣客踵を接し参籠の患者百人以上を算し東都附近邊の人士並に東葛飾郡浦安村の漁人等の渇仰の最深きものなりき一葉松ありて茂る

写真図鑑

社殿周辺の風景

社殿


鳥居

手水

手水?

境内社

石碑

大六天清水

参拝順路

詳細情報

社号大六天神社
ご祭神
境内社
由緒・歴史
神紋
住所四街道市吉岡
その他

参考

上記のWeb サイトのほかに、下記を参考にさせていただきました。

  • 『屋根裏のお札に見る信仰 -佐倉市坂戸 林重孝家の事例による-』小林裕美・木原律子 千葉中央博研究報告(J. Nat. Hist. Mus. Inst., Chiba)15 (1): 33–59 March 2020
    PDF-1(1620KB)(PDF文書)
    PDF-2(1255KB)(PDF文書)
  • 『印旛沼開発史 第2部』栗原東洋 著 1976年
  • 『千葉県印旛郡誌』印旛郡 編 1913年

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