海津見神社│旭市下永井

目次

旭市下永井の海津見神社(わだつみじんじゃ)の概要

海津見神社(わだつみじんじゃ)は、奈良時代末期の779年、当地に渡来した海人族系の人々により創建された、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)を祭神とする、旭市下永井に鎮座する神社です。命は、海神 海津見(わだつみ)の娘で、初代 神武天皇の祖母かつ叔母にあたる神様です。漁や海運の安全を祈願して、海を見下ろす場所に建てられたのでしょうか。

中世、千葉氏の支族 海上(うなかみ)氏がこの地を支配した際、妙見菩薩が合祀され妙見宮となった時期があり、現在でも「永井の妙見様」と呼ばれているそうです。

千葉県の北東端は広い台地になっており、西と南の鋭いエッジが直角に交わる場所は、それに加えて眼下に平地と海の広がる、非常に際立った地形をしています。当社はこの台地の中腹に鎮座しており、創建の謂れはもちろん、地形的にもとても興味深い神社です。

創建・由緒

779年に海人族により創建、祭神は豊玉姫命で、中世からは千葉氏の影響で妙見宮となりました。

『千葉県神社名鑑』に記載がありませんが、社殿左の由緒書き(下記)に詳細が記載されています。

社殿左の由緒書き『海津見神社』

御祭神は豊玉姫命と申し上げる。御創祀は奈良時代末期、光仁天皇の宝亀巳未十年、この地方に渡来した海人族系の人々が、その祖神をお祀りしたことに創る。神仏習合時代には、千葉氏の支族である海上氏がこの地方の支配者となったことに関係し、千葉氏の氏神である妙見菩薩と重ねて妙見宮と称され、社紋も九曜星を用いるようになった。明治初年に現在のように海津見神社と称されるようになった。鎮座地は刑部岬突端にあったが、欠損によって数度遷座している。寛政六年の下永井村絵図には、御社殿が突端中腹に描かれている。明治十七・十八年遷宮の記録があり、その後山津波により明治三十五年頃、現在の地に石笛が多数奉納されていたが現在はほとんどなくなった。また、龍神を祀った湧水があったが、枯れた。

写真図鑑

社殿

狛犬

当サイト屈指のひょうきん狛犬です。

常夜灯

屋根の部分がかなり大きく、よく壊れずにいるなと感心させられます。

境内から望む景色

鳥居

鳥居は台地の麓の平地に屹立しています。

小祠と手水

龍神の湧水?

社殿の左奥に、龍の形をした石像が建っています。由緒書きに「龍神を祀った湧水があったが、枯れた。」とありますが、その龍神でしょうか?

天の石笛(あまのいわぶえ)

飯岡石に穴の開いた「天の石笛」(あまのいわぶえ)が当社に奉納されていたそうです。これにちなみ、手作りの岩笛を奉納する取り組みが行われているそうです。

参拝順路

詳細情報

社号海津見神社
ご祭神豊玉姫命
境内社
住所旭市下永井53
その他■飯岡 石笛の里
https://iwabuenosato.wixsite.com/iwabue

■千葉県旭市観光サイト 海津見神社
https://asahicity-kanko.jp/seeing/category/shrine/p4644/
目次