長生郡睦沢町の鵜羽神社(うばじんじゃ)の概要


鵜羽神社(うばじんじゃ)は、創建年不詳、長生郡睦沢町に鎮座する神社です。
往古は鵜羽山大明神(うばやまだいみょうじん)と小祠、明治期から終戦期まで指定村社に列格していました。
祭神
祭神として次の神様が祀られています。
- 彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)…山幸彦のこと。豊玉姫命と結婚し鵜茅茸不合命をもうけた
- 豊玉姫命(とよたまひめのみこと)
- 鵜茅茸不合命(うがやふきあえずのみこと)
創建・逸話
『千葉県神社名鑑』に次のようにあります。
- 日本武尊の軍が当地の湧き水で渇きを潤し地名を「岩井」と改めた
- 天皇即位の儀式で、当地の清水を奉った
- 平城帝(806年〜809年)の治世、八神六社を祀らせ別に二座を祀り、当社を「鵜羽山大明神」と称した。
当社創立の由来は、①日本武尊または③平城天皇による創建のどちらかでしょうか?
ところで、「八神六社を祀らせ別に二座」の「八神」「二座」が判然としません。
社名の由来は?
「鵜羽(うば)」は、乳母や叔母から変化したのでしょうか?
当社祭神 鵜茅茸不合命から見ると、玉前神社祭神 玉依姫命は継母かつ叔母にあたります。
もしくは鳥の「鵜(う)」から来たのでしょうか? 長生周辺には「鵜澤(鵜沢、うざわ)」姓が多いと聞きます。
余談ですが、某病院にはすべて別人で「うざわ」姓の先生が常にいると聞きます。親戚関係はないそうです。
参拝日記
睦沢町ののどかな里山のふもと、遠目にも見える二基の白い鳥居が目立ちます。二之鳥居は着色されていない両部鳥居で、木の地肌がとても美しいです。
社殿は一段高い場所にあり、下から見上げると大変神々しいです。森のなかの明るい境内、足元は苔でふかふか、とても居心地の良いお勧めの神社です。
写真図鑑
高台の上の境内、社殿






拝殿





拝殿向拝の彫刻






本殿




鳥居
外側から見る一之鳥居・二之鳥居









内側から見る一之鳥居・二之鳥居



境内社
浅間神社


住吉大神、八幡大神、天照大神、八雲大神、春日大神



井戸



手水舎


その他


境内風景


参拝順路








基本情報
社号 | 鵜羽神社 |
ご祭神 | 彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)鵜茅茸不、合命(うがやふきあえずのみこと) |
住所 | 長生郡睦沢町岩井831 |
参考
下記を参考にさせていただきました。
抜粋
鵜羽神社(うばじんじゃ) 旧指定村社
祭神
彦火火出見命(ひこほほでみのみこと)豊玉姫命(とよたまひめのみこと)鵜茅茸不合命(うがやふきあえずのみこと)
由緒沿革
古くは鵜羽山大明神と称した。縁起には、日本武尊が東征のおり、上総国一之庄祝郷の地を通り、諸軍は湧水で渇をしのいだ。それ以後岩井と改め、帝即位の時高殿の御湯引の清水をこの地から奉ったという。大同元年豊田庄の海辺で一顆の玉を得て漁屋に納めて尊崇する者があり、住民が玉依姫の神霊として右大臣百川に上申した。その頃平城帝の夢に釣ヶ崎天孫降臨の故地に神霊を鎮め奉るようにとの御神託により、上総介に命じて八神六社を祀らせ別に二座を祀り、鵜羽山大明神と称した。
書籍
- 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年