栄町安食(あじき)の魂生大明神(こんせいだいみょうじん)の概要
千葉県印旛郡(いんばぐん)栄町安食(あじき)の大鷲神社 境内に、巨大な男根像をお祀りする魂生大明神(こんせいだいみょうじん)が鎮座しています。
祭神の魂生神(こんせいしん)は、金精神、根精神などとも書かれる、五穀豊穣、縁結び、子授け、安産、夫婦和合などのご利益のある神様です。
社殿に祀られている御神体は、日本一大きいと言われる、高さ2.5m、周囲2.3m、ツヤツヤと黒光りする男性器型の石像です。周囲には、これまた巨大な木製の男根像とたくさんの「魂生こけし」が祀られています。「魂生こけし」は、大鷲神社 社務所にて子授け等を祈願し奉納することができます。
魂生大明神の鎮座する大鷲神社も美しい社殿をしており、特に入母屋造りが珍しい本殿の彫刻は圧巻です。こちらも合わせて参拝しましょう。
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大鷲神社、千葉県内の子授けの神様については下記をご覧ください。
写真図鑑
日本一の魂生神(こんせいしん)の御神体
当社祭神 魂生大明神(こんせいしん)の御神体は、日本一の大きさを誇る、ツヤツヤと黒光りする巨大な男根像です。
御神体は、高さ2.5m、周囲2.3mの石製の像で、太いしめ縄が張られ、睾丸を模したような台座の上に天を向いて屹立しています。
巨大な木製の男性器像
魂生こけし
社殿内部の棚の上には、所狭しと十数cmほどの木製男性器型彫刻「魂生こけし」が置かれています。それぞれには、子授けなどの願い事が書かれています。
上の社務所(大鷲神社 社務所)で「奉納用魂生こけし」を購入し、子授け祈願などの願いを書き奉納します。
右:お土産用の魂生大明神の飴
魂生大明神(こんせいだいみょうじん)社殿
魂生大明神の立派な社殿です。この中に、日本一の魂生様をはじめ、多数の男性器型石棒が鎮座しています。
中央:魂生大明神
右の小さな社殿:聖徳太子堂
石上神社(旧・魂生神社)
魂生神が現在の魂生神社に祀られるまで親しまれた旧社殿です。大鷲神社の境内社として、大鷲神社 社殿の左奥に鎮座しています。こちらも合わせて参拝しましょう。
縁むすび合体椎の木
縁むすび合体椎の木
神代の昔、イザナギの神とイザナミの神たらざる所とあまりたる所を重ね合せて八百万の神々を生みたもうた。
そのお姿をこの椎の神木になぞらえて、御縁むすびの椎という。
子授け乃大樹
子授け乃大樹
正面の魂生名神が鎮座されてから徐々に出現した自然の神霊の御陰(みほと)です。魂生名神と共々御参拝ください。
大鷲神社(おおわしじんじゃ)
魂生大明神は、栄町安食の大鷲神社の境内社として鎮座しています。まずは大鷲神社に参拝すると良いでしょう。
祭神の天日鷲命(あめのひわしのみこと)は、天岩戸開きで活躍した神様です。彼の孫は南房総に上陸し、古代の房総を開拓しました。そのため、南房総・上総・下総には天日鷲命祭神とする神社が多数鎮座しています。
魂生神(こんせいしん、金精神)とは?
魂生神(こんせいしん)は、『古事記』『日本書紀』に出てくるような「朝廷オフィシャルの神様」ではなく、民間で広がった一種の生殖器崇拝における信仰の対象と考えられます。男性シンボルを「リンガ」、女性シンボルを「ヨニ」と呼ぶそうです。
魂生大明神の説明書には以下のようにあります。
『魂生大明神』
五穀豊穣、縁結び、子授け、安産、夫婦和合の神で、魂生神は高さ二、五メートル、周囲二、三メートルの石製の男根が鎮座しており、大きさは日本一です。
延喜年間(西暦九〇〇年)今から千年位前、庶民の素朴な性神信仰が各地におこり男根神、女陰神に心をこめて祈願しました。願いをかける時は、神社に奉納されている「小さな男根」を人知れず借りて大願成就の暁には同じ男根を作り、合わせて二体の男根を感謝の意をこめて奉納したということです。
十二月の「酉の市」では、木製の御神体で町内を練り歩きます。
また、御神体にちなんで男根の形をした飴は一風変わった土産として有名です。
余談ですが、「小さな男根」を借り大願成就の暁には二体の男根を奉納する、というのは、佐倉市の太田権現(熊野神社)でも人知れず行われている雰囲気です。
参拝順路
西側、正面からの参拝
鳥居をくぐり階段を登る
左の階段を下る
基本情報
社号 | 魂生大明神 |
ご祭神 | 魂生神 |
住所 | 印旛郡栄町安食3620 大鷲神社の境内 |
その他 | ■栄町 観光・イベント 大鷲神社 https://www.town.sakae.chiba.jp/page/page001249.html ■栄町 観光・イベント 大鷲神社(各観光施設紹介) https://www.town.sakae.chiba.jp/page/page001028.html ■栄町 観光・イベント 魂生大明神 https://www.town.sakae.chiba.jp/page/page001030.html ■千葉県公式観光サイト ちば観光ナビ 大鷲神社 https://maruchiba.jp/spot/detail_10141.html |
参考
上記のWeb サイトのほかに、下記を参考にさせていただきました。
- 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年
- 『千葉県印旛郡誌』印旛郡 編 1913年