佐倉市寒風の塩釜神社の概要


塩釜神社は、創建年不詳、佐倉市寒風に鎮座する神社です。明治期から終戦期まで村社に列格していました。
祭神
祭神として次の神様が祀られています。
- 宇賀魂命(うがのみたまのみこと)
- 天日鷲命(あめのひわしのみこと)
陸奥国一之宮の「鹽竈神社」や鹿島神宮近隣の「塩釜神社」は、塩土老翁神を祭神としています。一方、当社おより近隣の「墨六所神社」(「鹽竈神社」の本尊を祀り創建)の祭神に、塩土老翁神の名は見えません。
墨六所神社と関連? 鹽竈神社を勧請? かつては製塩所?
当社創建の由来は不詳です。
当社の北東3kmに鎮座する上述の墨六所神社は、陸奥国一之宮の「鹽竈神社」の本尊を祀り創建されたといいます。墨六所神社を当地に勧請したのでしょうか?
もしくは「鹽竈神社」を勧請したとも考えられます。新しいものになりますが、境内には「鹽竈神社」参拝記念の石祠が建てられています。


こちらも鳥居がない
今では深い里山で構成される当地区で、往古、製塩が行われていたのか? などと想像するとわくわくします。
江戸時代は「六所大明神宮」だったか?
1723年の村差出帳(後述)に当社の名称が見あたりませんが、「六所大明神宮」とあるのがそれと考えられます。理由は、下記の如く「塩釜神社」系の社が「六所神社」と称することがあるからです。
- 墨六所神社(酒々井町墨)…奥州塩釜神社の本尊を祀り創建か
- 鹽竈神社(宮城県塩竈市)…「鹽竈六所明神」と称していた時期がある
創建・由緒
鹽釜神社(通称 鹽釜さま)
祭神
宇賀魂命(うがのみたまのみこと)天日鷲命(あめのひわしのみこと)
境内神社
稲荷神社・道祖神社
由緒沿革
大正二年、淡島神社を合祀。
第十一 和田村誌
寒風村字六所尾餘にあり宇賀魂命を祭る由緒不詳(中略)境内二社あり即
一、稲荷神社 保食神を祭る由緒不詳
二、道祖神社 塞神三柱を祭る由緒不詳石宮なり[神社明細帳]
P27
塩釜神社(村社)寒風村字六所尾余
祭神 宇賀魂命
境内神社 弐社
稲荷神社 祭神 保食神
道祖神社 祭神 寒神三柱 建物 石室
P128
(十)寒風区の歴史
(中略)藩政時代、享保八年(一七二三)の村差出帳によると当時の、寒風村の家数は十五軒で、(中略)
下総国印旛郡寒風村差出帳
(中略)
寺社差出
(中略)
一六所大明神宮壱社(中略)
一子権現宮壱社(中略)
一香取大明神宮壱社 但石宮(中略)
一鷲大明神宮壱社 但石宮(中略)
「寒神」は「塞神」の誤記か?
写真図鑑
社殿










鳥居
当社には鳥居はありません。
境内社、摂社、末社
境内左の五社
横並びに、大山阿夫利神社・三峯神社・鷲宮神社・子の権現・香取大神宮が鎮座しています。






境内右の社
稲荷神社と道祖神でしょうか?





石碑


手水舎


境内風景




参拝順路
行き


この標識が目印




帰り


基本情報
社号 | 塩釜神社 |
ご祭神 | 宇賀魂命(うがのみたまのみこと)、天日鷲命(あめのひわしのみこと) |
境内社 | |
住所 | 佐倉市寒風295 |
その他 | ■鹽竈神社の御由緒|神社について|鹽竈神社 http://www.shiogamajinja.jp/about/index.html |
参考
上記のWeb サイトのほかに、下記を参考にさせていただきました。
- 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年
- 『千葉県印旛郡誌』印旛郡 編 1913年
- 『和田村誌』和田郷土史編纂委員会 編 1988年