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忍男神社(東の宮)│香取市津宮

目次

香取市津宮(つのみや)の忍男神社(おしおじんじゃ)(東の宮)の概要

忍男神社(おしおじんじゃ)(東の宮)は、創建年不詳、利根川河岸の一之鳥居(浜鳥居)から香取神宮に伸びる旧表参道を守護する、香取市津宮に鎮座する神宮境外摂社です。

西宮の膽男神社(まもりおじんじゃ)とともに、「浜手守護神」と呼ばれます。

神宮の北1.4kmほど、神宮一之鳥居(浜鳥居)の南南西370mに所在しています。

祭神と合祀

出典によって異なり、『佐原市史』には次の祭神が記されています。

  • 彦火々出見尊(ひこほほでみのみこと)あるいは伊弉諾尊(いざなぎのみこと)

『千葉県神社名鑑』には次の祭神が記されています。

  • 伊邪那岐紳(いざなぎのかみ)
  • 級長津彦命(しなづひこのみこと)
  • 倉稲魂命(うがのみたまのみこと)
  • 級長戸邊命(しなとべのみこと)

同書に、1960年に「風神神社」を合祀した旨が記載されています。一方、当社近隣に、上記祭神の後の三柱を祀る「風神様(龍田神社)」なる社があります。当社に合祀された「風神神社」が、再度遷座され、現在「風神様(龍田神社)」となっているのでしょうか?

香取神宮 浜手守護神、東宮

利根川の河岸に屹立する巨大な香取神宮一之鳥居(通称 浜鳥居)。ここから発する往古の表参道の脇には、根本川というのどかな川が流れています。

根本川の両側には、香取神宮 浜手守護神といわれる「西宮=膽男神社(まもりおじんじゃ)」「東宮=忍男神社(おしおじんじゃ)」二つの社が鎮座しています。川を挟んで150m たらず、隣接する両社ともに神宮 境外摂社で、境内の外観、配置や社殿のつくりに至るまでそっくりです。

近隣には、沖宮神社、董橋(草履抜橋、じょん抜き橋)、少し歩くと龍田神社、神道山古墳群もあり、津宮地区は、神宮の歴史を感じられる興味深い場所です。

創建・由緒

『新修 香取神宮小史』抜粋

忍男神社(をしを-)

また東ノ宮とも云ふ。佐原市津宮にある。御祭神伊邪那岐命、古くは此處で名越ノ祓を行ひ、神庭の傍に今年生ひの竹を柱として薄を刈り、屋根を葺き祠を造り、種々の物を供へ、又薄の箸を作り供へ祭る。是を靑屋祭(あをや-)と称した。

『佐原市史』抜粋

忍男神社

津宮字東ノ宮に鎮座。西宮をへだつこと東方約一〇〇米で通称東宮という。祭神彦火々出見尊、あるいは伊弉諾尊ともいう。社伝は後述の西宮と同様のことが伝えられ、往古から香取神官の摂社であり、浜手守護の神と称される。津宮という部落名前も、早くから両社がここに鎮座するところから由来しているとしている。『香取文書』によると、本社も本宮の造営と同時に併せ行なわれたことがわかる。文永年間の改造官符には、「忍男社一字一間葦葺有金物、作料官米三十石、下野方御本役也、仍地頭武藤左衛門尉長頼造進之」とみえている。かっては六月晦日の名越祓い、青屋祭、また一一月七日の夜、白状祭(第三編「民俗」参照)などの祭事があった。現在も香取神宮が祭事一切を管理している。

『千葉県神社名鑑』抜粋

忍男神社(通称 東宮)

祭神
伊邪那岐紳(いざなぎのかみ)級長津彦命(しなづひこのみこと)倉稲魂命(うがのみたまのみこと)級長戸邊命(しなとべのみこと)

境内神社
風神神社

由緒沿革
創建不詳。香取神宮の摂社で、香取神宮浜手守護神である。神宮造営ごとに社殿を改造す。往昔、六月晦夏越祓があり、また白状祭という祭典もあったが今は行なわれていない。昭和三五年五月一六日風神神社を合祀。

境内看板『東の宮(忍男神社)』抜粋

香取神宮表参道沿いの津宮字東宮に鎮座し、香取神宮の摂社で伊弉諾命を祭る。創建は古く不詳であるが、現在の社殿は慶長12年(1607年)に徳川幕府により造営されたものである。西の宮とともに浜手守護の神といわれている。

写真図鑑

玉垣と二之鳥居に囲まれた社殿

本殿

鳥居

一之鳥居

境内社、小祠

石碑

常夜灯、手水

境内風景

参拝順路

基本情報

社号忍男神社
ご祭神伊邪那岐紳(いざなぎのかみ)
境内社
住所香取市津宮560
その他■アーカイブ香取遺産 Vol.191~200
https://www.city.katori.lg.jp/culture_sport/bunkazai/isan/191-200.html
■Vol-196 津宮の参詣道
https://www.city.katori.lg.jp/culture_sport/bunkazai/isan/191-200.files/196.pdf

参考

上記のWeb サイトのほかに、下記を参考にさせていただきました。

  • 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年
  • 『新修 香取神宮小史』香取神宮社務所 編 1995年
  • 『佐原市史』佐原市 著 1966年

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