愛宕神社│匝瑳市八日市場ロ

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匝瑳市八日市場ロの愛宕神社

「匝瑳」駅から北に直線で1km、九十九里の平地を見おろす台地の上に鎮座しています。

鳥居は南の平地側、陽光の降り注ぐ「人間界」にありますが、参詣路を進むとすぐに、樹々の密集するひと気のない「異界」に突入します。急な階段をかなりの高さまで登りきると、境内付近は開けた平地で、愛宕神社と立派な境内社二社が鎮座しています。

この集落の旧村社で、通称 愛宕様(あたごさま)、昔は愛宕山大権現、愛宕大神とも呼ばれていたそうです。

祭神は、火産霊神(ほむすびのかみ)、國常立尊(くにのとこたちのみこと)などの十二または三柱。火産霊神は、『千葉県神社名鑑』には名前が見えますが、石碑の由緒書きにはありません。後述の火事から村を救った神様と関係があるのでしょうか? ご神体として、一度、福善寺に渡って還御された「勝軍地蔵菩薩」が、現在、本社に祀られているそうです。

この集落が富谷村と称した昔に、村を大きな火災から救った神様がいたそうです。詳しくは、匝瑳市HPを見てみましょう。この神様が載っていた馬が石段を踏んだ際に着いたひづめの跡が、現在も境内脇に置かれています。

創建・由緒

『千葉県神社名鑑』抜粋

通称 愛宕様、旧村社

祭神
火産霊神(ほむすびのかみ)國常立尊(くにのとこたちのみこと)豊斟渟尊(とよくもぬのみこと)泥土煮尊(うひじにのみこと)沙土煮尊(すひじにのみこと)他八柱

由緒沿革
創立年代は不詳だが、現社殿は嘉永二年六月に再建されたものである。古昔、愛宕山大権現、明治維新後、愛宕大神を経て現社名となる。明治六年一〇月村社に列す。昭和四年拝殿を改築し瓦葺とす。昭和五九年本殿に覆屋を造り、さらに境内二社を改築した。

『愛宕神社境内社御改修記念碑』概要

祭神は、国之常立神、国狭土尊、豊斟渟尊、宇比地邇尊、須比智邇尊、大戸道尊、大苫辺尊、面足尊、惶根尊、伊弉諾尊、伊弉冉尊より、天照皇大神に至る十二柱の大神たち。

現社殿は嘉永二年(1849)六月の再建のもの。その134年後(1983?)、社殿、参道、境内社の十二所神社、三峰神社の修繕を行い現在に至る。

昔は「愛宕山大権現」と称していたが、明治元年の神仏分離令により「愛宕神社」となる。維新後、別当だった持福寺の廃寺に伴い、神社の宝物で里人がご神体と称する武者像が、その本寺である福善寺に移される。その後、福善寺第三十六世石井尭慧僧正の英断により、百十余年ぶりに御神像が本社に還御される。

神社写真

社殿

社殿は嘉永二年(1849)に再建、さらにその134年後(1983?)、修繕が行われ現在に至っているそうです。

鳥居

摂社、末社

愛宕神社社殿両脇に、十二所神社と三峰神社が鎮座しています。この二社も、恐らく1983年頃に修繕が行われ、現在に至っているようです。

手水舎、社務所

参詣路の階段の途中に手水舎があります。

ご神木、石祠、巨木

愛宕神社御神像乗馬の「ひづめ」跡の伝説(はなし)

江戸時代に村を火事から救った本社の御神像「勝軍地蔵菩薩」のひづめの跡が残っているそうです。

境内風景

参拝順路

詳細情報

社号愛宕神社
ご祭神火産霊神(ほむすびのかみ)、國常立尊(くにのとこたちのみこと)、豊斟渟尊(とよくもぬのみこと)、泥土煮尊(うひじにのみこと)、沙土煮尊(すひじにのみこと) 他八柱
境内社十二所神社、三峰神社
住所匝瑳市八日市場ロ398
その他■匝瑳市HP 愛宕神社の天馬(あたごじんじゃのてんま)
https://www.city.sosa.lg.jp/page/page001137.html

参考

  • 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987
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