香取市香取の又見神社(またみじんじゃ)の概要


又見神社(またみじんじゃ)は、創建年不詳、香取市香取に鎮座する、香取神宮の摂社です。
経津主神(ふつぬしのかみ)等三柱の御子神を祭神とするためか、はじめ「若宮」「若御子神社」などと呼ばれていたそうです。
祭神
祭神として次の神様が祀られています。三柱は、香取・鹿島神宮と中臣家祖神の御子神となります。
- 天苗加命(あめのなえますのみこと):香取神宮祭神 経津主神の御子神
- 武沼井命(たけぬいのみこと):鹿島神宮祭神 武甕槌神の御子神
- 天押雲命(あめのおしくものみこと):天児屋根命の御子神。天押雲根命(あめのおしくもねのみこと)とも。
次の二柱を加え、五柱とする説もあるそうです。
- 天雅彦
- 下照姫命
「又見えた」から又見神社?
当社の由来については、鹿島神宮上述の東 氏の書籍『鹿島神宮』P77 に、詳しく記載されています。概略は下記です。
中臣寿詞(なかとみのよごと)という祝詞に、高天原から地上へ天降った天忍雲根命(あめのおしくもねのみこと)が、その土地の水が悪かったため、再度高天原に出戻り天の神様に相談に行く、という逸話があります。
神様にとっては、一度旅立った天忍雲根命が「又見えた」わけで、これが当社「又見神社」の由来になりました。
- 天忍雲根命と天押雲命は同一神と考えられます。
アクセス
神宮表参道の前の駐車場から北西300mほどの場所にあります。足に自信のある方は、神宮参拝の際に徒歩でも参拝可能かと思います。
ただし、バスツアーで来られる方は絶対に止めましょう。
見所三か所
当社境内には、神宮末社の三島神社(祭神:香取連三島)も鎮座しており、両社社殿は仲良く横に並んで建てられています。
背後には、香取市指定史跡 又見古墳もあります。一度に見所が三か所もあり、お得です。


創建・由緒
又見神社
香取の又見。御祭神は天苗加命(あめのなへますのみこと)、武沼井命、天押雲命。本殿後方の石室は市指定の史跡である。
又見神社
香取字又見に鎮座。祭神天苗加命(経津主命の御子)・武沼井命(武甕槌命の御子)・天押雲命(天児屋根命の御子)。一説には天雅彦・下照姫命を加えて五神としている。
本社は、はじめ若宮とも若御子神社ともいわれた。香取神宮の摂社であった。創建由緒不明。社側および社殿の下に石棺がある。祭日は一月二日と一一月一九日、神宮から神官を派遣して祭事を行なう。境内末社に香取連三島をまつる三島神社がある。
写真図鑑
社殿







社殿の像鼻(獏鼻?)
御子神三柱を守る唯一無二の木鼻です。




社殿周辺の風景



鳥居




鳥居奥左手の巨木




手水


香取市指定史跡 又見古墳








境内風景




参拝順路





基本情報
社号 | 又見神社 |
ご祭神 | 天苗加命(あめのなえますのみこと)、武沼井命(たけぬまいのみこと)、天押雲命(あめのおしくもねのみこと) |
境内社 | 三島神社 |
住所 | 香取市香取1480 |
その他 |
参考
下記を参考にさせていただきました。
- 『新修 香取神宮小史』香取神宮社務所 編 1995年
- 『佐原市史』佐原市 著 1966年
- 『鹿島神宮』東 実 著 1968年