千葉市若葉区加曽利(かそり)町の貴船神社の概要


貴船神社は、創建年不詳、千葉市若葉区加曽利(かそり)町に鎮座する神社です。
明治期から終戦期まで村社に列格していました。
千葉県内でもトップクラスに「朱い神社」で、拝殿、幣殿、本殿ともに、木材の地の色はなく、全て朱と黒で塗られています。樹々の緑と目の覚めるような朱色のコントラストが美しい神社です。
祭神
祭神として次の神様が祀られています。
- 高靇神(たかおかみのかみ)
- 天御中主神(あめのなかぬしのかみ)
- 木之花佐久夜比賣命(このはなさくやひめのみこと)
- 建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)
- 誉田別命(ほんだわけのみこと)
「貴船神社」の本社は、左京区鞍馬貴船町に鎮座する水神「高靇神」を祀る社です。当社は、こちらの勧請でしょうか?
当社創建年代の考察
創建・由緒ともに不詳ですが、「慶安三年四月社殿改築」の記述から1650年(慶安三年)以前の創建が考えられ、月星紋から中世以降の千葉氏の庇護も伺えます。
上古は「水」の祈りの場だったか?
当社周辺には貝塚が多く、往古より多くの人が住んでいたことが分かります。
海面を10mずつ上昇させた地図を作成し、都川・坂月川流域に土砂が埋まる前の、旧石器・縄文・弥生時代の様子を想像してみました。
海・川に面する陸域の端には当社含め多くの神社が鎮座し、少し内陸に入った場所に貝塚があることがわかります。

高台の海に面する部分に神社が存在する傾向が見て取れる
上記の地形情報や、当社祭神が水神「高靇神」であることから、当社が上古から「水」に対する祈りの場だったことが推察されます。
縄文・弥生時代の人々は、当地で海運安全を祈っていたのかもしれません。
写真図鑑
社殿



月星紋が見える


千葉神社名鑑記載の祭神は「高靇之神」だけが書かれている。
本来の主祭神はこの神様なのであろう











狛犬

こちらは左の狛犬。


こちらは左の狛犬。

子供が二匹いるのは珍しい



下の子がカメラ目線で可愛らしい。

親の背中もう一匹へばりついている。
鳥居


神楽殿


摂社、末社






石碑



どちらも富士山信仰の石碑

柴田白葉女



手水、社務所




参拝順路










基本情報
社号 | 貴船神社 |
ご祭神 | 高靇神(たかおかみのかみ)、天御中主神(あめのなかぬしのかみ)、木之花佐久夜比賣命(このはなさくやひめのみこと)、建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)、誉田別命(ほんだわけのみこと) |
境内社 | |
由緒・歴史 | |
神紋 | 月星紋 |
本殿の向き | |
住所 | 千葉県千葉市若葉区加曽利町963 |
その他 |
参考
下記を参考にさせていただきました。
抜粋
通称 貴船大明神 旧村社
祭神
高靇神(たかおかみのかみ)天御中主神(あめのなかぬしのかみ)木之花佐久夜比賣命(このはなさくやひめのみこと)建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)誉田別命(ほんだわけのみこと)
由緒沿革
慶安三年四月社殿改築、元禄元年社殿再建。大正三年七月村中の末社を合祀した。大正七年五月と昭和一六年六月に社殿改築。
書籍
- 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年