酒々井町酒々井の下宿麻賀多神社の概要


下宿麻賀多神社は、1053年(後冷泉天皇の天喜年間)の酒々井部落の始まりと共に創祀された、酒々井町酒々井に鎮座する神社です。
JR「酒々井」駅 西北西780m、「京成酒々井」駅 南南西930m、印旛沼を北に見おろす台地の上に鎮座しており、麻賀多十八社の一つに数えられています。
祭神として次の神様が祀られています。
- 稚産霊命(わくむすびのみこと)
- 天香々瀬男命(あめのかがせおのみこと)
- 火具土命(かぐつちのみこと)
- 水波乃売命(みずはのめのみこと)
- 少名彦名命(すくなびこなのみこと)
※稚産霊命が主神、その他四柱を合祀
次の境内社が鎮座しています。
- 妙見
- 粟島
- 愛宕
- 水神
- 古峯
- 御嶽
- 大杉
- 山王
- 白旗
- 天神の十社
中世、本佐倉城主より篤い崇敬
1457年(長禄元年)に千葉輔胤(すけたね)がこの地に本佐倉城(もとさくらじょう)を築いてから、1590年(天正十八年)の滅亡まで、城主千葉介より城地鎮護の神として篤い崇敬を受けました。
天香々瀬男命(あめのかがせおのみこと)を祀る珍しい神社
天香々瀬男命(天香々背雄命、天香香背男)は、天孫降臨 前段階の葦原中国(あしはらのなかつくに)平定に際し、最後まで抵抗した神様です。
別名を天津甕星(あまつみかぼし)と言い、「星」の神ということで千葉氏創建のいくつかの神社で祀られています。
筆者調べ中ですが、千葉県内で命を祀る神社は10社もなさそうです。
当社近隣の本佐倉城の妙見神社でも香々背男命を祀っています。
麻賀多十八社の一社
当社は、麻賀多十八社(印旛十八麻賀多)の一社です。
- 紺色:麻賀多神社(麻賀多十八社)
- 水色:麻賀多神社(十八社以外)
- 黄色:宗像神社
- 赤色:鳥見神社
麻賀多神社とは?
「麻賀多神社」は、全国で唯一印旛周辺にのみ鎮座する、農業神 稚産霊命(わかむすびのみこと)または稚日霊命(わかひるめのみこと)を祭神とする神社です。「麻賀多十八社」という古くからの社を含め、現在30社ほどが確認できます。
印旛周辺の麻賀多神社・宗像神社・鳥見神社は、動物が縄張りを作るがごとく、お互いの守護するエリアを侵すことなく住み分けているように見えます。
麻賀多十八社
- 麻賀多神社 本社(成田市台方 字稷山1)
- 麻賀多神社 奥津宮(成田市船形834)
- 佐倉藩鎮守 麻賀多神社(佐倉市鏑木町933-1)
- 大蛇町麻賀多神社(佐倉市大蛇町385-1)
- 城麻賀多神社(佐倉市城777-5)
- 麻賀多神社(佐倉市大佐倉183)
- 太田麻賀多神社(佐倉市太田1505)
- 大篠塚麻賀多神社(佐倉市大篠塚1106)
- 江原新田 麻賀多神社(佐倉市江原新田1)
- 飯田麻賀多神社(佐倉市飯田1400)
- 飯野麻賀多神社(佐倉市飯野768)
- 岩名麻賀多神社(佐倉市岩名250)
- 高崎麻賀多神社(佐倉市高崎49)
- 下宿麻賀多神社(印旛郡酒々井町酒々井204)
- 下台麻賀多神社(印旛郡酒々井町下台159)
- 新橋麻賀多神社(富里市新橋818)
- 中澤麻賀多神社(富里市中沢503)
- 麻賀多神社(八千代市神野763付近)
参拝日記
鳥居をくぐると、参道を90度右に曲がると目の前に拝殿正面が見えます。
拝殿の奥には、朱色の覆屋に囲われた本殿が鎮座しています。覆屋には壁板がなく、幣殿もないため、本殿を直接参拝したり観察できるのが嬉しいです。
綺麗に管理されている神社で、『千葉県神社名鑑』の情報のない祭神、由緒等が丁寧に記載されているのも有難いです。
車通りの多い道路に面しているため、夕方になってもそこまで暗くなりません。
創建・由緒
麻賀多神社
祭神
稚産霊命(わかむすびのみこと)
由緒沿革
由緒沿革社伝によれば、後冷泉天皇の天喜年間の創祀で、本佐倉城主千葉介の崇敬した社という。

下宿麻賀多神社
一.祭神
稚産霊命を主神とす
天香々瀬男命 火具土命 水波乃売命 少名彦名命を合祀
一.由緒
社殿に曰く酒々井の地は後冷泉天皇の天喜年間(1053年)発祥せし部落にして、麻賀多神社はこのとき創祀され、長禄元年(1457年)千葉輔胤この地に城を築きしより、その滅亡の天正十八年(1590年)迄本佐倉城主千葉介、城地鎮護の神として崇敬篤く深く信仰したり云々
(千葉県神社庁宗法台帳)
一.合祀社
妙見 粟島 愛宕 水神 古峯 御嶽 大杉 山王 白旗 天神の十社
一.鎮座地
酒々井町酒々井二〇四番地境内四七五坪先に東南七四坪国道に提供、また明治後期東北面六〇〇坪を尋常小学校開設の為に提供
一.建造物
本殿、銅板葺流造二坪 拝殿、同葺入母屋造六坪、丹塗 粟島神社 丹塗両部鳥居
一.樹林
鎮守の森として代々の氏子大樹を守れり
樹齢三〇〇年余年の﨔、椎、杉、等の他多くの樹を擁し、以って善く清閑を保つ
注
古代の地麻の産地にして麻県(まのあがた)が転化し麻賀多の名となりしという、印波(印旛)国造りの氏神として印旛沼東南部に廿二柱在り、祭神全て稚産霊命なり。
写真図鑑
拝殿








本殿






鳥居




境内社
粟島神社
字粟ノ洲にあった淡嶋社をこちらに遷座したようです。説明書には下記のようにあります。
「粟島、淡島の呼称あり 本宮 紀州若山加太神社の俗称ともいわる 少彦名命を祭神とし女性を加護し給う 字粟ノ洲にありし 明治四十三年十二月九日 合祀」
参考として、酒々井風土記「18 横町ニ寺ニ社のこと」を見ると、下宿麻賀多神社の南400mほどに現在も鎮座する朝日神社の周辺に、淡島神社と大杉社の名前が見えます。





大杉神社、妙見神社、白旗神社、水神社、石碑等




天神社、愛宕神社、山王神社、古峯神社(?)、御岳神社(?)




その他の小祠


境内の巨木


参拝順路






詳細情報
社号 | 下宿麻賀多神社 |
ご祭神 | 稚産霊命、天香々瀬男命、火具土命、水波乃売命、少名彦名命 |
境内社 | 妙見 粟島 愛宕 水神 古峯 御嶽 大杉 山王 白旗 天神の十社 |
由緒・歴史 | |
家紋 | |
本殿の向き | |
住所 | 印旛郡酒々井町酒々井204 |
その他 |
参考
上記のWeb サイトのほかに、下記を参考にさせていただきました。
- 『千葉県神社名鑑』千葉県神社名鑑刊行委員会 編 1987年